『偶然の家族』

『偶然の家族』落合 恵子 著

・3月19日(金)発売

・定価1,540円(税込)

・四六判 並製 264ページ

・東京新聞 刊

30年を経てよみがえる血縁を超えた〈家族〉のかたち

 1980年代、直木賞候補の常連だった作家・落合恵子が1990年春、一冊の小説を世に送り出した。31年後の今の姿を加筆して復刊。

 舞台は1989年、東京・中野。その一角だけ武蔵野の面影を残すような樹木の生い茂る洋館のアパート。ここに暮らすのは6歳から66歳までの男女7人。世代も境遇も異なるが、生まれた家や婚家などで家族に傷つき、偶然にここに集まってきた。大家族のように暮らしながら、それでいて個の生活に踏み入らない節度に、住人は癒やされ、強くなっていく。樹々や草花、鳥や昆虫、そして手作りの料理の数々…。日常をいとおしむような場面に彩られた小説は、今こそ輝きを放つ。

『血縁の家族に疲れ切って、「結縁」の家族を新しくつくりあげる人々を書いた『偶然の家族』。この小説には、年が離れたゲイの恋人同士も登場する。(中略)。親しい文芸関係の編集者から、言われた。「なぜ、敢えてゲイを書く必要があるのだ」。なぜと問われても、わたしが心惹かれるのは、書きたいのは、社会の枠組みから、ともするとはずれがちなひと、はずされる人々なのだ。』 ( 『「わたし」は「わたし」になっていく』=東京新聞= より)

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